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【実測データあり】「Profoto L600C」600WフルカラーLEDをレビュー

【実測データあり】「Profoto L600C」600WフルカラーLEDをレビュー
Kenichi Hisaoka

Profoto L600Cを実際に使ってみて印象に残ったのは、『電源部を本体に内蔵した扱いやすさ』と、『光のきれいさ』です。Profotoのアクセサリーを共用できる点も、すでに同社のストロボを使用している方には便利だと感じました。

出力100%、リフレクターなし、発光面から1mの距離で測定したところ、最高照度は色温度5500K設定時の18,000lxでした。また、平均演色評価数(Ra)は、4000〜8500Kの6設定で98.2〜99.0という結果でした。

L600Cの光源構成について調べたところ、3系統の白色光源を使用する設計が公表されていました。AputureやGodoxの業務用LEDでも、白色光を構成する発光成分や分光分布に工夫が見られます。

本記事では、L600CとAmaran 300Cの実測データを掲載します。その他のAputure製品やGodox製品については実測しておらず、メーカーの公式資料に基づいて紹介します。

Profoto L600Cの概要と主な仕様

Profoto L600Cは、電源部を本体に内蔵した600WのフルカラーLEDライトです。色温度は2000〜15000Kに対応し、Profotoマウントのアクセサリーを使用できます。

Profoto L600C ヨーク付きの本体
ヨーク付きの本体。上方向に向ける際は、電源ケーブルの取り回しに注意が必要です。

以下にメーカー公称値をまとめました。今回の実測値とは区別して掲載しています。

主な仕様(メーカー公称値)

項目メーカー公称値
LED出力600W
最大消費電力690W
LEDエンジンCore-6
RGBWWW
色温度範囲2000〜15000K
グリーン/マゼンタ(G/M)調整対応
調光範囲0.1〜100%
CRI(Re、公式表記)3200K:96
5600K:99.2
TLCI99
TM-30 Rf / Rg97 / 100
SSITungsten(3200K):90
Daylight(D55):83
照度3200K:15,000lx
5600K:18,300lx
(いずれも1m、リフレクターなし)
リフレクターなしの配光角65°
電源AC 100〜240V
50/60Hz(電源部内蔵)
冷却HydroCTech液冷システム
アクセサリーマウントProfoto 100mm
制御DMX/RDM
CRMX
Profoto Air
Profoto Control App
寸法幅27 × 長さ49 × 高さ25cm
重量6.1kg(ヨーク込み)

出典:
Profoto公式製品ページ
Profoto L600C Product Data Sheet(PDF)

※ CRI(Re)はメーカー公式資料の表記に従っています。本記事の実測データに記録された平均演色評価数(Ra)とは、指標の定義が確認できていないため、直接比較していません。

電源一体式で、セッティングもバラシも楽

L600Cは、電源部(バラスト)を本体に内蔵しています。外付けの電源部を別途設置する必要がなく、セッティングも撮影後のバラシも楽に感じました。

一方で、電源部の重量も灯体側に集中します。本体重量はメーカー公称でヨーク込み6.1kgあるため、使用するスタンドの耐荷重には注意が必要です。リフレクターやソフトボックスを取り付ける場合は、アクセサリーの重量も含めて考える必要があります。

冷却ファンの音も静かに感じました。ただし、騒音計による測定は行っていないため、あくまで使用時の印象です。

背面にまとまった操作部と接続端子

本体後部には表示パネルと2つのダイヤルがあり、中央のダイヤルで出力、左のダイヤルで色温度などを調整できます。白色光を調整するCCTモードでは、左のダイヤルを押すことで、色温度と色味補正(TINT)の設定を切り替えられます。

Profoto L600C 本体背面の操作部
本体背面の操作部。

電源入力とDMXの入出力端子は、本体後部の下側に配置されています。外付けの電源部を介さず、本体に電源ケーブルを直接接続する構造です。

Profoto L600C DMX OUT、DMX IN、電源入力を備えた本体後部の端子
DMX OUT、DMX IN、電源入力を備えた本体後部の端子。

角度調整はヨーク側面のハンドルで固定

灯体の角度は、ヨーク側面のハンドルを緩めて調整し、締め直して固定します。ヨークは灯体を両側から支える構造で、角度調整用のハンドルも大きめです。

Profoto L600C ヨーク側面の角度調整用ハンドル
ヨーク側面の角度調整用ハンドル。

付属の保護カバーは赤い半透明

付属の保護カバーは赤い半透明で、カバー越しに光が透ける仕様です。そのため、カバーを外し忘れて点灯した場合にも気づきやすいと感じました。

Profoto L600C 発光面を保護する赤い半透明のカバー
発光面を保護する赤い半透明のカバー。運搬・保管時に取り付けます。

なお、このカバーは運搬・保管用のため、点灯時には必ず取り外します。公式ユーザーガイドでも、使用前に取り外すよう指定されています。

Profotoのアクセサリーを共用できるのが便利

Profotoユーザーにとっては、手持ちのアクセサリーを共用できる点も便利です。L600CはProfotoマウントを採用しており、公式の互換アクセサリー一覧には、RFiシリーズの長方形・正方形・オクタ・ストリップ型ソフトボックスも掲載されています。

L600C公式互換アクセサリー一覧

一方、ProfotoのOCFソフトボックスは、RFiシリーズとは耐熱性能や対応する照明機材が異なります。L600Cの公式互換アクセサリー一覧には掲載されていないため、使用しないようにしています。

純正のズームリフレクターも便利でした。リフレクターを本体の前後方向にスライドさせるだけで、光の広がりを調整できます。

純正ズームリフレクターを装着したProfoto L600C
純正ズームリフレクターを装着したL600C。
ズーム位置を2・4・7に変えたときの配光比較
ズーム位置を2・4・7に変えたときの配光比較。

壁面を照らした比較写真でも、ズーム位置によって照射範囲や周辺への光の広がりが変化していることが分かります。

なお、写真下部に見られる色味の違いは、床からの反射光によるものです。ここでは色味ではなく、配光の違いに注目してください。

後述する照度測定はリフレクターなしで行っており、この配光比較とは測定条件が異なります。

Amaran 300Cと比較すると、肉眼ではL600Cのほうがきれいに見えた

Amaran 300Cとも比較してみました。肉眼では、わずかにL600Cのほうが光がきれいに見えるという印象でした。

手持ちのフルカラーLEDライトがAmaran 300Cのみだったため、今回はこの2台で比較しています。ただし、価格帯を考えると、Aputure STORMシリーズの同クラスの機種と比較するほうが適切だと思います。

5500K設定での分光分布を比較

波長ごとの光の強さを示す分光分布にも、2機種で違いが見られました。ここでは、それぞれの色温度を5500Kに設定して測定したグラフを比較します。

Profoto L600C、5500K設定(実測色温度は5522K)
Profoto L600C、5500K設定。実測色温度は5522K。
Amaran 300C、5500K設定(実測色温度は5816K)
Amaran 300C、5500K設定。実測色温度は5816K。

Amaran 300Cは、約455nm付近に鋭いピークがあり、480nm付近で大きく落ち込んだ後、緑色側に向かって再び上昇しています。

一方、L600Cは青色域に複数のピークがあり、480nm付近でも落ち込みが比較的小さく、緑から黄色にかけても高い相対値を保っています。2機種を比べると、L600Cのほうが可視域の広い範囲に光が分布していることが分かります。

なお、実測色温度はL600Cが5522K、Amaran 300Cが5816Kと異なります。また、グラフの縦軸は各光源の最大値を1.0とした相対値です。そのため、ここでは光の強さではなく、分光分布の形状を比較しています。

白色光の作り方は各社で異なる

L600Cは、「Core-6 RGBWWW」LEDエンジンを採用しています。赤・緑・青に3系統の白色光源を組み合わせた構成で、Profotoは、このトリプルホワイト設計によってRGBによる混色への依存を抑え、自然な色調を保つと説明しています。

ただし、3系統の白色光源それぞれの色温度や分光分布、色温度設定ごとの混色比率までは確認できていません。そのため、先ほどの実測グラフで分光分布の谷が浅かった理由を、公開されている光源構成だけから特定することはできません。

STORM 1200xのBLAIRは、5色を混ぜて白色光を作る

AputureのSTORM 1200xは、青・ライム・アンバー・インディゴ・赤を組み合わせた「BLAIR」LEDエンジンを採用しています。公式FAQでは、白色LEDを使用せず、この5色を混ぜて白色光を作ると説明しています。

STORM 1000cの「BLAIR-CG」は、さらにシアンとグリーンを加えた7色構成です。彩色光の色域を広げる設計で、メーカーはRec.2020色域の90%以上をカバーするとしています。

インディゴの発光には、蛍光を示す素材の見え方を、自然光やタングステン光で照らしたときに近づける狙いがあります。Aputureは、近紫外域の光によって素材の蛍光反応を促すと説明しています。

GodoxのPaletteLabは、分光分布の連続性を重視

Godoxは、PL600RFやPL1200RFなどに「PaletteLab」という光源エンジンを採用しています。

公式資料では、「Multispectral Coupling Technology」によって可視域の分光分布の連続性を高め、特に青からシアン、橙赤から深赤にかけてのつながりを改善すると説明しています。

これはGodox製品全体に共通する特徴ではなく、PaletteLabを採用した製品についての説明です。

各社LEDエンジンの構成と特徴

Profoto Core-6

代表機種:L600C

  • RGB+白色3系統
  • RGBによる混色への依存を抑えるトリプルホワイト設計

Aputure BLAIR

代表機種:STORM 1200x

  • 青・ライム・アンバー・インディゴ・赤の5色を混ぜて白色光を生成

Aputure BLAIR-CG

代表機種:STORM 1000c

  • BLAIRにシアンとグリーンを加えた7色構成

Godox PaletteLab

代表機種:PL600 RF・PL1200 RF

  • 可視域の分光分布の連続性を改善する設計
  • 具体的な発光系の構成は未確認

各社の公式資料を見ると、今回取り上げた業務用LEDでは、出力や操作機能だけでなく、白色光の作り方も改良の対象になっていることが分かります。

ただし、光源の構成だけで色再現性の優劣を判断することはできません。

出典:
Profoto L600C公式製品ページ
Profoto公式FAQ:トリプルホワイト設計
Aputure STORM 1200x公式FAQ
Aputure STORM 1000c公式製品ページ
Godox PaletteLab公式技術紹介

リフレクターなし・発光面から1mで測定

このサイトでは、機種間で比較しやすいように、リフレクターを装着せず、発光面から1mの距離で測定することを基準としています。リフレクターはメーカーや機種によって形状や配光特性が異なり、中心照度にも影響するためです。

測定条件

項目測定条件
機種Profoto L600C
測定器セコニック C700
測定モード定常光・デジタル
本体出力設定100%
G/M補正なし
リフレクターなし
測定距離発光面から測定器の受光部まで1m
本体色温度設定2000、2700、3200、4000、4500、5500、6500、7500、8500、9500、12000、15000K

※ 測定距離は、実際に発光面から測定器の受光部まで1mで測定した場合の表記です。

照度は5500K設定で最大18,000lx

照度は2000Kから5500Kにかけて上昇し、9500Kまでは低下しました。その後、12000Kと15000Kでは再びやや上昇しています。

本体色温度照度
2000K10,600lx
2700K14,000lx
3200K14,400lx
4000K15,500lx
4500K17,000lx
5500K18,000lx
6500K16,100lx
7500K13,200lx
8500K11,900lx
9500K11,800lx
12000K12,400lx
15000K13,000lx

出力を100%に固定した状態でも、最大値と最小値には約1.70倍の差がありました。今回の測定では、色温度設定によって照度が変化することが確認できました。

3200K設定での実測値は14,400lxで、メーカー公称値の15,000lx(リフレクターなし・1m)を600lx下回りました。また、メーカー公称値では5600Kで18,300lxとされていますが、今回は5500K設定で測定しているため、同一条件での比較ではありません。

設定色温度との差は−164〜+157K

表の「設定との差」は、実測色温度から本体の設定値を引いた値です。色温度とあわせて、色偏差(Δuv)も掲載します。

Δuvは光の色味のずれを示す指標で、プラスは緑寄り、マイナスはマゼンタ寄りの傾向を表します。

本体色温度実測色温度設定との差Δuv
2000K2148K+148K+0.0021
2700K2801K+101K+0.0019
3200K3271K+71K+0.0008
4000K4157K+157K+0.0010
4500K4641K+141K+0.0014
5500K5522K+22K+0.0017
6500K6336K−164K+0.0014
7500K7402K−98K+0.0017
8500K8475K−25K+0.0024
9500K9430K−70K+0.0024
12000K11912K−88K+0.0026
15000K14953K−47K+0.0030

2000〜5500K設定では実測色温度が設定値を上回り、6500K以上では下回りました。設定値との差が最も小さかったのは5500K設定の+22Kで、最も大きかったのは6500K設定の−164Kでした。

Δuvはすべての設定でプラスとなり、+0.0008〜+0.0030の範囲でした。いずれもG/M補正を加えていない状態での測定結果です。

Raは4000〜8500K設定で98.2〜99.0

平均演色評価数(Ra)は、基準光源と比べた色の再現性を評価する指標で、R1〜R8の特殊演色評価数を平均した値です。

Raに含まれない特殊演色評価数のうち、R9は鮮やかな赤、R12は鮮やかな青、R15は日本人の肌色を想定した試験色の再現性を評価する指標です。ここでは、Raとあわせてこれらの測定値も掲載します。

本体色温度RaR9R12R15
2000K83.664.580.785.2
2700K93.284.693.793.6
3200K95.990.696.395.6
4000K99.096.196.399.1
4500K98.290.993.997.7
5500K98.694.197.299.4
6500K98.998.195.799.1
7500K98.896.693.798.0
8500K98.696.891.697.9
9500K97.493.887.697.2
12000K96.090.779.995.8
15000K95.591.675.095.0

Raの最高値は4000K設定の99.0でした。4000〜8500Kの6設定では98.2〜99.0と高い値を記録し、R15も97.7〜99.4となっています。

一方、2000K設定ではRaが83.6、R9が64.5でした。2700K設定ではRaが93.2、3200K設定では95.9となり、低い色温度側では設定による差が目立ちます。

高い色温度側では、R12の変化も注目したい点です。5500K設定の97.2から、6500K以上では設定色温度が高くなるにつれて低下し、15000K設定では75.0となりました。

L600Cは2000〜15000Kの広い色温度範囲に対応していますが、全範囲で同じ演色評価数が得られるわけではありません。

5500K設定、実測色温度5522Kの演色評価グラフ
5500K設定、実測色温度5522Kの演色評価グラフ。

Amaran 300Cとの測定値の比較

肉眼での印象とは別に、両機種を5500K設定で測定した結果も比較します。測定条件は、いずれも出力100%、G/M補正なし、リフレクターなし、発光面から1mです。測定器にはセコニック C-700を使用しています。

Profoto L600C

実測色温度照度RaR9R12R15
5522K18,000lx98.694.197.299.4

Amaran 300C

実測色温度照度RaR9R12R15
5816K10,200lx96.590.076.493.2

今回の5500K設定での測定では、掲載した演色評価数はいずれもL600Cのほうが高い値でした。

ただし、両機種は600Wと300Wで出力クラスが異なり、実測色温度にも差があります。そのため、照度の差をそのまま発光効率の差と捉えたり、これらの数値だけで肉眼で感じた光の「きれいさ」を説明したりすることはできません。

L600Cの使用感と実測から分かったこと

Profoto L600C

L600Cは電源一体式で扱いやすく、Profotoのアクセサリーを共用できる点も便利でした。冷却ファンの音も、体感では静かに感じました。

Amaran 300Cと肉眼で比較した際には、わずかにL600Cのほうが光がきれいに見えるという印象でした。実測では、4000〜8500K設定のRaが98.2〜99.0と高い値を記録した一方、2000K設定ではRaが低く、高色温度側ではR12の低下も見られました。

各社の公式資料では、複数の白色光源の採用、多色混合による白色光の生成、蛍光を示す素材の色再現への配慮など、さまざまな設計上の工夫が説明されています。今回調べた範囲でも、業務用LEDの開発では、明るさだけでなく分光分布や色再現性も重視されていることが分かりました。

なお、掲載した実測値は、今回使用した個体と測定条件で得られた結果です。

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筆者プロフィール
Kenichi Hisaoka
Kenichi Hisaoka
株式会社TRES代表取締役 / フォトグラファー
商業写真全般(広告・建築・店舗)、動画制作、撮影セミナー・コンサルティング
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