【比較写真あり】Godox AD100Proのアクセサリー10パターン

Godox AD100Pro に色々なアクセサリーをつけて比較しました。
Godox AD100Pro はポートレート撮影やコスプレ撮影、取材撮影などでかなり多くのカメラマンが使っているモノブロックストロボだと思います。今回は人物ウエストアップ撮影を想定して、使用アクセサリーによってどんな陰影がつくか比較してみました。
比較条件は、背景の40cm前にトルソーを置き、斜め45度ぐらいの角度から照明を当てています。天井高が低いため、大きなアンブレラのみ少し高さを下げていますが、照明の高さは約2mです。
ホワイトバランスはトルソーのトップ上の白背景でスポイトしています。トルソー首元で露出が同じになるように出力は全て調整し、現像時にホワイトを取る以外は調整無しです。カメラは SONY α9Ⅲ、FE20-70mm F4G、ISO400、1/250、F8.0。
直射以外の物は直射から光量が何段落ちたかも計測しています。
直射
設置例

出力 1/16

当然、直射が一番背景に影がくっきり出ます。
光量が最も大きいので、とにかく光量を稼ぎたいときは、何も付けず直射ですね。
影がはっきり出るので、光を当てる方向をしっかり考えて、印象的になるよう使えれば良いと思います。
天バン
設置例

出力 1/4+0.7=2.7段落ち

発光面を天井に向ける「天バン」を、直射からそのまま真上に向けました。
背景への影の落ち方はかなり柔らかくなります。
上からの光になるため、胸元や首元に少し影が出てきますので、気になる場合はレフ板を使って陰を起こすといいでしょう。
天バンは、被写体に発光面からの光が直接当たらない角度や高さで調整すると、陰影をコントロールしやすいと思います。
Godox 105cm ホワイトアンブレラ
設置例

出力 1/8+0.9=1.9段落ち

アンブレラは、手軽なアクセサリーのひとつ。
軸の差し込みを深くしたり浅くしたり変えることで、コントラストの微調整ができます。
今回はアンブレラ全体に光が当たる深さで挿していますが、影の柔らかさと画面全体の均一性のバランスが一番良いと感じました。
アンブレラは風の影響を受けやすいので、野外で使用する際はしっかりとしたスタンドにウエイトを掛けるなどして転倒事故を防ぎましょう。
Godox ML-CS1625 折りたたみ状態
設置例

出力 1/8+0.5=1.5段落ち

Godox ML-CS1625は、シリコン製の折りたたみ式ディフューザーの中で一番大きなサイズで、発光面は25cm×17cm。まずは、折りたたんだ状態で使ってみました。
ストロボ発光面とディフューザーの距離が近いため、影はあまり柔らかくなりません。
エッジが少しぼやける程度なので、使いどころは少し難しいかもしれません。
Godox ML-CS1625 展開状態
設置例

出力 1/8+0.5=1.5段落ち

Godox ML-CS1625のディフューザーを引き出して使ってみました。
出力は畳んだ状態と変わらずですが、ストロボ発光面とディフューザーが少し離れたので影は少し柔らかくなりました。
ただし、被写体に対してディフューズ発光面積が小さいため、これだけでの撮影はコントラストきつめのイメージ撮影向きだと思います。
カメラ近くに置いてキャッチライトとして使うには良いかもしれません。
Godox ML-CS1625 天バン
設置例

出力 1/4+0.8=2.8段落ち

Godox ML-CS1625前面のディフューザーは硬質ボードですが、本体はシリコン製のため全体が柔らかく発光し、ランタンのように使えます。
天井に反射する光と、シリコンの側面から透過する光があるので、どう写るか試してみました。
AD100Pro そのままの天バン同様に天井から柔らかく光が落ちてきますが、側面からの透過光があるため、後ろに落ちる影はくっきりしています。
好みの影の出方に応じて使い分けても良いでしょう。
Profoto OCF 1′3×1′3(40cm×40cm)
設置例

出力 1/8+0.4=1.4段落ち

3Dプリンターで作った自作アダプターを介して、Profoto OCF 1′3×1′3を取り付けました。
発光面が小さめのソフトボックスのため、周辺の光量落ちがかなりあります。
濃い影が出ますが、影のフチは比較的滲みが大きく、カッコいい系のライティングに向いていると思います。
Profoto OCF 1′3×1′3にグリッド装着
設置例

出力 1/4+0.3=2.3段落ち

Profoto OCF 1′3×1′3 にグリッドをつけているので、当然周辺の光量落ちが大きく、直射に次いで影が濃くなります。
陰影をはっきりさせたライティングで格好良く撮影したいときには、グリッドが便利です。
SMDV FLIP 24G(60cm)
設置例

出力 1/8+0.5=1.5段落ち

影の出方はアンブレラに近いですが、周辺の落ち具合と影の濃さはアンブレラより大きくなります。
当てる方向を調整すれば陰影をいい感じでコントロールできそうです。
アンブレラと比べてソフトボックスタイプは風の影響が少ないので、野外で使うのに良いと思います。
トランスルーセントアンブレラ
設置例

出力 1/8+0.7=1.7段落ち

アンブレラですが透過素材になっているので、傘を被写体の方向に向けてストロボからの光をディフューズし、柔らかな光になります。
普通のアンブレラと同じく反射光で撮影も可能ですが、光量落ちが大きくなります。
傘が被写体側に向くため、スタンド位置を被写体から少し離して設置。被写体から見た発光面が最も大きくなるので、光の柔らかさは一番大きくなります。
傘同様ストロボに挿すだけなので、設営撤収が早いのがメリットです。
いかがでしたでしょうか?
自分の撮りたいイメージに合わせて、アンブレラやソフトボックスなどを使い分けたり、室内/野外の環境で使い分けたりしてみてください。
ライティング初心者の方は、まず「1灯+アクセサリー」で光の当てる方向や距離を変えつつ、色々テストしてみることをおすすめします。